2013年8月16日金曜日

「はだしのゲン」閉架は本当に問題があるのか?

「はだしのゲン」が松江市の小中学校で閉架になっているというニュース。

漫画家の故中沢啓治さんが自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」について、松江市教委が市内の全小中学校に対し、児童生徒に貸し出さないよう要請していたことが分かった。「描写が過激」として昨年12月、教師の許可なく自由に閲覧できない閉架措置を求め、全校が応じていた。

市教委によると、昨年度で39校が図書室に所蔵。作品には、旧日本軍が人の首をはねたり、女性に乱暴したりする場面があることから、市民から撤去を求める声が上がり、市教委が昨年12月、全校に要請した。
 古川康徳・副教育長は「立派な作品だが、表現が教育上、不適切。平和学習に使う場合は教員が解説を加えるべきだ」としている。

賛否両論あるかと思いますが、twitterを検索した限りではほとんどが否、閉架に否定的な意見のようです。
閉架というのは閲覧できない状態ではありませんが、小中学校の図書館における閉架というのは、ほとんど見ることが出来ないと、見る機会をなくすという措置かと思うので、私もどうかなぁと思ったりはします。
しかし、「はだしのゲン」のアニメは見た気がしますが、漫画は見たことが無い気がするので、実際に今見てみると、もしかしたら閉架に賛成するかもしれません。
twitterで閉架に否定的な意見を書いているのほとんどが、具体的に漫画の内容に触れていない点は留意しておきたいところです。

もう一つ、「はだしのゲン」は読んでおくべきなのか、というのも少し気になります。
「はだしのゲン」だけで戦争や原爆を知ろう、考えようちう姿勢はよくないと思います。
だからこそ、「はだしのゲン」の閲覧を規制することに疑問を持つのですが、では他に何を見たらいいのか?という事を考えた時、すぐに幾つか名前を挙げることができるでしょうか?

さらに、もう一つ。
「はだしのゲン」は実際に体験を元にしていて、だからこそ子供の頃に見て怖かった、という意見がありますが、恐怖心をもって指導とする姿勢は体罰と同じではないのか?という疑問があります。
戦争や原爆が怖いもの、恐ろしいものであることに違いはないと思いますが、教育という点で恐怖心を煽るような方法は慎重に行うべきであると思います。

小中学校の時点から戦争や原爆について考える、指導する教育は必要だと思いますが、それをどういう風に行えばいいのか?と考えると、非常に難しいものがあります。

「はだしのゲン」を読んだからネトウヨになるとか、サヨになるとか、そういう傾向はないような気がするので、そういう右か左かみたいな分類は抜きに戦争についてどう教えるのか、よく考えないといけないでしょう。

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