2013年3月23日土曜日

キプロスと北方領土

こんな記事がありました、

【モスクワ時事】ロシアのメドベージェフ首相は21日開かれた閣議で、ロシアの企業や富裕層の銀行預金が課税を迫られているキプロスの混乱を受け、同国に代わって優遇措置が受けられるオフショア金融センターを、北方領土を含む極東地域に創設するよう政府として検討することを提案した。地元メディアが伝えた。
 メドベージェフ首相は、ユーロ圏が金融支援の条件としてキプロスに預金課税を求めているのを念頭に、「(キプロスで)騒動が起こっているならば、ロシア極東に何らかの特区を検討してもいい。サハリン(樺太)やクリール諸島(北方領土と千島列島)などふさわしい地域はたくさんある」と語った。
北方領土をオフショア地域に=キプロス預金課税でロシア首相

ロシアの新興財閥御用達のキプロスのピンチで、避難先を自ら作ろうということなんだと思います。
キプロスはオフショアとしてだけではなく、キプロスの銀行はロシアの資金洗浄にも使われていると言われています。
そのロシアにとって使い勝手のいいキプロスの銀行に対し預金税を課することが、EUとIMFの支援の条件とされています。
ロシアはこの預金税に対して反発。
なぜなら、実際に預金税が課せられるとキプロスの銀行にあるロシア人の口座からは15億ユーロ取り上げられると言われています。

EUとIMFの支援の代わりにロシアがガス田を買い上げたり、融資を延長したりという案もありましたが、ロシアが断ったと報じられています。
ロシアはキプロス救済融資の要請を断った。キプロスのサリス財務相が21日、明らかにした。
同財務相はアンテナTVで放映されたインタビューで、ロシアは融資を提供することはできないが、代わりにキプロスのエネルギー産業に投資することを検討すると語った。同日中にロシアのシルアノフ財務相と会談する予定だという。
キプロスはロシアに約50億ユーロ(約6140億円)の融資を求めたと、ロシアの当局者3人が匿名を条件に明らかにしていた。関係者の1人によると、キプロスは見返りにエネルギー関連資産などを提案した。キプロスが提案したのは海洋天然ガス田だと、もう1人の関係者が述べた。
キプロス融資:ロシアは応じず、エネルギー投資検討-財務相

今回の預金税はロシアに対するEU側の怒りのようなものもあったのでしょう。
ロシアもそれを汲んでキプロスへの援助を止めて、EUの言うことを聞いてくれという感じなのでは。

キプロスの代わりになるオフショア、資金洗浄先を作りたいと考えた首相が北方領土に目をつけたのかもしれません。
北方領土というか、極東、シベリアはロシアにとって悩ましい地域のようなので、何かしたいのだと思いますが、日本との領土返還交渉に水を差すわけで。

キプロスと北方領土、どうなるでしょうか。

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