2013年9月1日日曜日

シリア騒乱の原因 周辺国と宗派

シリアへの空爆をアメリカが行うか、日本はそれに賛成するか、注目されています。

シリア騒乱は2011年のチュニジアのジャスミン革命の影響によってアラブ世界各地で起きた騒乱(アラブの春)の一つであり、シリアの歴史上「未曾有」のものといわれている
シリア騒乱 Wikipedia

北アフリカのチェニジアではじまったアラブの春の影響でシリアの反政府運動がシリア騒乱のきっかけです。
シリア騒乱という言葉以外の呼ばれ方もあります。
シリア騒乱かシリア内戦が多いようです。

シリア騒乱(シリアそうらん)は、2011年1月26日よりシリアで続いている反政府運動及びシリア政府軍と反体制派による武力衝突のことである。後述の通り、国際連合などにより事実上の内戦状態と認識されていることからシリア内戦と表現される場合もある。また、シリア危機と表現するメディアもある。
シリア騒乱 Wikipedia

シーア派、スンニ派ということもあるかと思いますが、バッシャール・アサド大統領の独裁色の強い政治への反発が主のようです。
アル・アサドはアラブでは初めての世襲による大統領です。
元々はヨーロッパで研修医をやっていたそうです。
バッシャール・アル=アサド

北朝鮮の指導者もスイス留学をしていましたが、北朝鮮の帝王学的な留学とは違うようです。
すなわち、指導者になることを目指した留学ではなく、大統領を継ぐ予定もありませんでした。
しかし、バッシャール・アサドの兄が急逝したため後継者としてシリアに戻りました。
その後、父が亡くなり大統領を世襲することに。

バッシャール・アサドの父は独裁色の強い政治を行っていましたが、バッシャール・アサドは大統領に就任すると一転して民主化をすすめました。
が、なぜかまた独裁政治へ戻りました。

民主化をすすめる過程で、それまでの腐敗政治を改めるために強権的なやり方もあったようで、大統領就任直後から独裁者としての一面はあったようです。

ちなみに大統領婦人は美人なのですが、イギリス育ちのスンニ派ということです。
大統領はアラウィー派という少数派で、この宗派はイスラム教のなかでも異端的な立場なようです。
ちなみにシリアでは、そのどちらでもなくシーア派が多いようです。
反政府側はスンニ派が中心ですが、スンニ派とシーア派の対立という構図ではありませんでした。

シリア内戦は、民主化や政治改革を求めるデモをアサド政権が武力弾圧したことを契機に始まった。反体制派にはスンニ派(国民の約7割)が多く、アサド政権は大統領と同じアラウィ派(1割強)が支持基盤で、当初は宗派対立は主要な争点ではなかった。
ところが外国の介入によって、以前はなかったシーア派とスンニ派10+件の対立という側面が浮上。シーア派国家のイランやヒズボラがアサド政権を支援する一方、スンニ派件が多いサウジアラビアやカタール、トルコは軍事、財政面で反体制派を支えている。アラブ各国や欧州から若者らが戦闘に加わっている。
シリア:シーア派対スンニ派「代理戦争」の様相も 毎日新聞

ここで整理すると、シリア反政府側はスンニ派です。政府は非スンニ派
シリア政府側を支持するイランはシーア派、サウジアラビアとカタールがスンニ派で、サウジアラビアとカタールはシリアの反政府側というよりは、反イラン側という感じです。
イラクはシリアと同様、スンニ派は少数で政権は非スンニ派のため、シリアと同様の事が国境を接するイラク内で起こることを恐れています。
反政府側を支援しているトルコはスンニ派が中心。

シリア騒乱は元々シーア派やスンニ派は関係なかったようですが、周辺国では反政府側を支持する人はスンニ派が中心で、政府側を支持する人はシーア派という事が多いようです。

この辺はわかりにくい事ですが、理解するためには重要な事なのでしょう。
もうちょっと勉強が必要そうです。

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2012年 8/8号 [雑誌]

阪急コミュニケーションズ (2012-08-01)

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