原子力規制委員会は12日、九州電力川(せん)内(だい)原発1、2号機(鹿児島県)の「合格証」交付について10日に放映したテレビ朝日系「報道ステーション」に対し、事実誤認と意図的な偏向編集があるとして、訂正と謝罪を要求したことを明らかにした。テレ朝は12日の番組で説明するという。
原子力規制委員会は12日、九州電力川(せん)内(だい)原発1、2号機(鹿児島県)の「合格証」交付について10日に放映したテレビ朝日系「報道ステーション」に対し、事実誤認と意図的な偏向編集があるとして、訂正と謝罪を要求したことを明らかにした。テレ朝は12日の番組で説明するという。
「報ステは誤報」規制委、川内原発報道で訂正・謝罪要求 テレ朝、12日の番組で説明へ
報道ステーションが誤報したのは
・竜巻の審査ガイドの修正を「火山ガイドの修正」と報道
・規制委の田中俊一委員長の会見で火山の質問に答えているにもかかわらず、別の質問にすり替えて「答える必要がない」と編集
基本的にこの2点のようです。
原子力規制委員会による会見の書き起こしと、報道ステーションでの報道は
9月10日放送分の報道ステーション(テレビ朝日)での報道について
にまとまっています。
特に2つめの、質問と回答がチグハグというのは問題があるでしょう。
映像、映画に編集という概念が発明され、モンタージュが生まれたのですが、当時は役者が演技をするのではなく編集が演技をするのだ、という主張があったそうです。
それは全く同じ表情でも、編集によって、喜んでいるようにも、悲しんでいるようにも見せることが出来るからです。
編集というのはそれくらい見る側の印象を左右するものです。
日本のドキュメンタリー映画界では、印象を左右するような編集を避ける傾向があるのですが、テレビでは意図的に行なわれています。
それはテレビ朝日に限ったことではないのですが、別の質問と別の回答をつなげ合わせるということが他でもあるとは言いがたいでしょう。
ましてや、「報道」と名乗っている番組にあっていいわけがありません。
朝日新聞の吉田調書報道と違い、テレビには放送法という放送内容を好き勝手にやってはいけない制限があります。
新聞であれば、好き勝手に自分の主張を書くことはできますが、テレビやラジオではそれができません。
電波が公共財だからです。
質問と回答をあべこべにつなぎ合わせて、単なるミスだと言われても信じる人がいるのでしょうか。
そんな人達が作るテレビ番組は公共のためになっているのでしょうか。
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