2014年7月18日金曜日

移民政策の問題点は「差別主義」とレッテルを貼る人たちの存在にある

移民に関するこんな記事がありました。

移民は大きな問題だが、つい最近までは話すこともままならない事実上のタブーだった。移民政策を問題視すれば人種差別主義者と呼ばれた。現代のイギリスでこう呼ばれたら、社会的に抹殺され、政治キャリアもおしまいだ。

 イギリスは50年代から移民を受け入れてきたが、90年代後半からはその量も性質も様変わりした。僕の生きてきた期間において、イギリスを変えた唯一最大の出来事こそ移民だったと言っていい。

 移民には総じて経済的メリットがあるという事実は広く知られている。移民は働いて税金を払うし、高齢化するイギリス社会の年金制度を支えてくれることにもなる。移民はイギリス人より低賃金で働いてくれるので、物価も抑えられる。例えば、農産物を収穫するのは主に移民労働者だ。移民に利点があることに異論はない。

 とはいえ、長年語られずにきたデメリットもある。興味深いことに、そうした移民のデメリットの影響を受けるのは、ほとんどがいわゆる低階層の人々だ。まず、低賃金労働者が大量に供給されると、イギリス人の労働者階級は自分も低賃金で働くことを受け入れるか、失業するしかなくなってしまう(移民の多くは、最低賃金でも母国の賃金に比べればずっと高いので満足だ。微々たる貯金も、母国の家族に送れば大金になる)。
移民問題が「タブー」でなくなったわけ

イギリスの話ですが、移民を問題として取り上げることが人種差別主義者と呼ばれてしまうリスクがあったけど、最近はそれが徐々に弱くなって、問題だと取り上げる事が可能になったとあります。
これ結構大切な事だと思います。
恐らく、移民政策が生む問題点というのは以前から気がついていたのでしょう。
しかし、それを取り上げることができない。
取り上げようものなら人種差別主義者のレッテルを貼られてしまい、議論の前に退場してしまう。
移民政策だけではなく様々な問題でレッテルを貼り、議論をさせない方々がいます。
集団的自衛権行使容認は徴兵制につながるからダメだ!、とか言っていますね。
しかも、そういう人に限って、この政策決定は民主主義的ではない!とか言い出します。
移民政策の問題の前に、こういった議論をさせないやり方をとる人達が大きな問題のような気がします。

記事では10年前から移民政策の問題点に気が付きはじめていたが、それを取り上げることができなかった。
記事の著者は数年前ならブログにも書けなかっただろう、としています。
つまり、問題に気が付きながらも10年近くの間、「差別主義者」のレッテルを貼られることを恐れ、手をつけることができなかった。
事態の悪化をただ見守っていただけ、見て見ぬふりをしていた。
これこそが移民政策最大の問題点でしょう。
一度始めたら手を付けられないのですから。
手を付けられないというのは正確ではなくて、手を付けようとすると「差別主義者」になってしまうシステムがあるため誰も手を付けようとしない。
これは無理ゲーです。

レッテルを貼る人たちがいなくなれば移民政策ももしかしたら日本にとっていい政策になるかもしれませんが、いなくなるなんて夢のまた夢。

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