2014年7月9日水曜日

アルゼンチンのデフォルトによる影響は必ずある

アルゼンチンが債務不履行、デフォルトに陥りそうだ、というニュース。

アルゼンチンは2001年に債務不履行に陥ったあと、債務の減額に応じた債権者に対しては利払いを継続している、。だが、債務の減額に応じなかったアメリカの投資ファンドが債務の全額返済を求める裁判を米国内で起こし、裁判所は6月16日、これを支持する判決を出した。
 これによりアルゼンチン政府は、訴えを起こした投資ファンドへの債務返済が完了しない限り、債務の減額に応じた投資家に対する利払いができない状態となっている。
 アルゼンチンは、米国の判決を無視し、利払いの資金を送金したものの、米国の裁判所がこれを認めず、資金はアルゼンチンに戻されている。このままでは利払いが出来ず、アルゼンチンは再び債務不履行(デフォルト)となる可能性が出てきた。
アルゼンチンが再び債務不履行?かつて繁栄を謳歌した先進国も今は昔

アルゼンチンは2001年にもデフォルトを行っていて、その時の債権者に対し7割程度の減額をしました。
ただ、減額を受け入れたのは債権者全員というわけではなくて、約9割が受け入れ、残りは減額を受け入れなかった。
その減額を受け入れなかった側が、アメリカで裁判を起こし、アメリカの裁判所は訴えを認めました。
訴えというのが、「債権を耳を揃えて今直ぐ返せ!」「減額に応じた者への利払は後回し」というもの。
今回の裁判の債権者に対する支払いというのは、アルゼンチンの外貨準備金を約半分使えば払えるそうです。
なので、今直ぐお金が回らなくなる、というわけではないようです。
ただ、減額に応じた債権者に申し開きも出来ないので、返せないというわけです。
申し開きが出来ないというか、減額に応じた債権者との契約条項の関係で出来ない。
アメリカの裁判所の判決にも従えないし、かと言ってそれでは利払が続けられないというジレンマに陥ったのがアルゼンチンです。
お金があるけど、決まり事のため返せないというのはテクニカル・デフォルトと呼ぶそうです。
去年のアメリカの財政の崖の状態がこれでした。
財政の崖はアメリカ国内の政治問題でしたが、アルゼンチンの場合は国内問題ではないのでにっちもさっちもいきません。

ちなみに今回の全額耳を揃えて返せ!と言っているのはElliott Managementの子会社のNML Capitalというところで、2008年に購入したデフォルト済みの債権で1608%のリターンを得ることになるそうです。

でも、なぜアルゼンチンの国債がアメリカの裁判所の判決でデフォルトの危機に右往左往するかというと、1994年に発行した国債はアメリカの国内法にに基づき問題を解決する、という条項があったからだそうです。
なぜ、そんな条項があったのでしょうか?

アルゼンチンはシェールガス田開発のために外国から資金を借り入れたいところなのに、デフォルトによりそれが頓挫する、遅れると見られています。
アルゼンチンのシェールガス開発が遅れる一方で、アメリカは出し渋っていた地下資源の輸出、特にシェールガスの輸出を急いでいるようにも見え、なんとも怪しい感じです。
ヘッジファンドが訴訟に出たタイミングというのがイマイチ見えてこないので、経済的な影響は限定的だとしても、他には大きく影響するような気がします。
結局アメリカはハゲタカファンド容認したということですから、もう一度リーマン・ショックみたいな事が起こるのかもしれません。

2014年7月8日火曜日

韓国経済はこのまま中国経済に併合されるのか

中国の習近平が韓国を訪問したそうです。
ちなみに、中国の首席代表が就任後、北朝鮮よりも先に韓国に訪問したのは今回が初めてということです。
北朝鮮が中国のいうことをきかない。一方で韓国の方は中国側を向いています。
中国は韓国を少しでも引き寄せたい、アメリカから少しでも遠ざけたい、という思惑からでしょうか。

中韓首脳会談の議題の一つはFTAだったそうです。
韓国は既にアメリカ、EUとFTAを結んでいて、さらに中国ともFTAを結ぼうとしています。
EU、アメリカ、中国とのFTAを結んだ国は今のところ他に無いそうで、もし中韓FTAが締結されれば、韓国が最初となります。
中韓FTA締結で割を食うのが日本と台湾です。
台湾の方は国会占拠のきっかけとなった中国との貿易協定締結は遅れるでしょうし、少し焦っているかもしれません。

ただ、中韓FTAは締結までに時間がかかるかもしれない、という報道もあります。

先の中韓首脳会談で、年内妥結を目指す方針で一致した自由貿易協定(FTA)交渉について、韓国産業通商資源省の高官筋は4日、目標は楽観的な可能性があり、両国が大きな主張の隔たりを埋める必要があるとの認識を示した。
事情に詳しい同高官筋はロイターに「大きな主張の隔たりを埋めなければ、(妥結が)来年に延びる可能性もある」と述べた。
中韓FTA交渉に大きな溝、妥結来年に後ずれも

韓国経済は外需に支えられていることが知られています。
その外需をFTAにより、これまで以上に中国への依存度が高くなることを懸念してアメリカ様がちゃちゃを入れている、なんてことはないと思いますが、黙って見ているとも思えません。

アメリカ様が気にしそうなのは、中国人民元と韓国ウォンの直接取引ではないかと思います。
韓国は何年ぶりかの1ドル1000ウォンを切りそうなくらい、ウォン高が進んでいるようですが、元との直接取引によりさらにウォン高になったりしないのでしょうか?

アジア開発銀行への対抗と思われる、中国が推めるアジアインフラ投資銀行へ、中国は韓国の参加を呼びかけているそうです。
行っちゃならんとアメリカから釘を刺されているみたいですが、どうなるのでしょうか。

韓国経済が中国経済にこのまま飲み込まれてしまうと、二国間の経済規模を考えると(中国がデフォルトするとか、そんな事が起きない限り)二度と元に戻ることは出来ないと思うのですが、どうするつもりなのでしょうか。

アメリカと中国を上手く手玉に取って上手いことやる、なんて未だに考えているのでしょうか。

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三橋 貴明
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